2017.11.13

足袋を履く

観音舞は、足袋を履いて舞います。
お着物を着る習慣がある方以外には、足袋を履くことって滅多に無いですよね。
皆さん、舞のお稽古をはじめる日にご実家の箪笥の中を探したり、あったはずなのに?なんておっしゃって持って来て頂いています。
舞はすり足という所作で、普段私達が歩くような歩き方ではありませんが、
足袋が床を擦るかすかな音に心を傾けて足を運んでいると自然とすっと頭がリラックスして、気持が落ち着きます。そうして日本人の古来から受け継いだ和の心を、歩きという所作ひとつで感じられることも観音舞の良さです。ちなみに足袋を履くことは健康にもとても良いそうですよ。和のこころに通じるものには、私達が健やかに生きて行くための秘密が沢山詰まっているのですね。


2017.11.8

自然の中で舞う

11月はじめてのお稽古昼の部は、後半を赤羽の空気を潤してくれる荒川土手の自然の中で皆さんと舞いました。

自然に根ざした和の心を基軸とする観音舞はその大元となる自然の中に触れることが欠かせません。

「たなごころ」という美しい大和言葉が舞をお伝えする中に出て来ますが、たなごころを空に優しくさし出した時、ふわりと風がその心に応えてくれる心地よさ。かけがえのない時間であり、それは私達の中に元々存在するもの。
そう感じます。

普段会社にお勤めだったり、都会に居ても森の清々しい空気や、川のせせらぎ、海風の心地よさなど「自然を今ここに感じる記憶のストック」は誰しもが持っているもの。

舞はその心地よさを今ここに叶えてくれるのです。
舞に出逢うと、人生そのものにおだやかさを与えてくれますね。

この写真は、荒川土手の紅葉した木立さんが撮ってくれました♪
なんだか優しい愛を感じます。また、自然の中で楽しく舞いましょうね。


2017.11.4

今ここの波にのる

踊りでもダンスでもない、
舞に触れるようになるとすべては変わりつづけるもので
それは私達が原点に還っていく道、
そのものであることをつくづく感じます。

触れたそばから変わる、そして変わり続けるものは

生命そのものの輝き。

「今ここ」。よく使われるフレーズですが果たしてそれが出来ているかと言えば不確かな感覚を、舞は身体で体現させてくれます。

だからこそその 舞うという
感覚に出逢った時に多くの人がこれまでとは違う、

そして変わらずに内側に眠っていたものの存在に歓びを
感じるのかもしれません。

舞から教わることは、生命そのものの輝き。
重ねる毎に、そう感じています。