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マインドフルネスと舞

マインドフルネスという言葉が私達の精神的な健康を保つ上で有効だということは、ここ数年で主流になってきている考え方ですが、マインドフルネスとは、「今ここ」に意識を向ける瞑想法のひとつと言われています。例えば、食事を集中して楽しんだり、景色の中に風の心地よさや、色や質感を感じたり、そうしたある種の集中状態をつくり出すことで心身の穏やかさを図るものです。

例えば皆さんは瞑想は得意ですか?私は昔あまり得意ではありませんでした。他の事を考えてしまったり、なかなか集中しようとしてもそうしたことって雑念が入って難しいですね。舞をはじめると、冒頭でも書いたようなマインドフルネスの状態が自然と身に付いてきます。外側のノイズが気にならず、「今ここ」に集中状態がふっと訪れる感覚です。その結果、食べ物がもっと美味しく感じたり、景色の中に今迄は感じられなかった風の音や、香りを感じたり・・そんな在り方に自然と近づいていきます。穏やかさを目指す、のではなく、内にある穏やかさや自然に私達自身が還る舞。それが観音舞なのでしょう。