
観音舞は「音を観る舞」。
この世界には様々な音が溢れています自然の音、人工物の音、人の話声、交通の音や、音、と表現されるもののすべては
和音であれ不協和音であれ私たちの生活全てを無意識にも取り巻いているものです。
観音舞の美しさは個の光の発露がありながらもそれぞれの奏でる音が理を伴った型を通して何かの音を隔絶することなくユニゾンを描く心地よい空間を個にも群舞にも叶えていけるところにあると私は感じています。
一元の私たちがここに個々の身体と個性を持ちながらも
共に舞う歓びを感じる理由はそこにあるのではないでしょうか。
舞は「空間創造」であることを私は家元より学びましたが、その感覚はこのコロナの時代により深みを増して語りかけてくるようです。
私たちが今この時代を生きるすべてに於いて、人と誠の愛を奏であい、この時空間を豊かな未来に変えていくために、舞や舞踊はとても重要な役割を果たしていくのだと感じています。
※画像:2021.4.4二条城パガニーニ「Spring concert」より